Vol.20
楡木令子展魂の宿るところ -Where the soul is-
REIKO NIREKI EXHIBITION
2022年1月4日(火)〜3月21日(月祝)
“魂の宿るところ -Where the soul is-” 楡木令子
魂の存在というものに意識を向けてみると、自然界、人間の体、そして私の作る作品にも私自身の魂が込められています。作品と作り手の間にはテレパシーの交流のようなものがなされ、目に見えないやり取りに導かれながら作品は完成します。
展示作品は、私が立体作品に紙素材を使用した最初の作品です。ヨーロッパへの美術留学を機に、かたちを作りすぎてしまう-彫塑素材としての粘土-から離れ、紙パルプを使い始めました。“魂の宿るところ”は、ひとの体を“魂の器”と捉え、私が繰り返し描き、作り続けているシリーズです。原始美術とされる縄文時代の土偶やヴィレンドルフの女性像などには共通したイメージがあり、素朴かつ強さを兼ね備えたかたちに惹かれます。常に新しさを求める事よりも、人間の原点に目を向け、そこに立ち返りたいと思った時期に、紙素材と融合させた立体作品が生まれました。
ドイツで制作された、人の抜け殻、コクーンのイメージを抱かせる作品達は、日本に渡り、舞台美術、展覧会などで国内外を巡回しました。その間、私が20年余りアトリエとして使用した徳島県阿波市の酒蔵で保管。土壁の蔵の中、熟成をしながら次の出番を待っているようでした。定住というかたちを持たずに長年活動をしてきた私にとってこれらの作品達は、その時々の自分を投影し、故郷のような懐かしさを感じさせてくれる存在です。今回の展示では、彫刻シンポジウムで何度か訪れたインドの風景から、“石・寺院・巨樹・ドローイングテーマである人の後ろ姿”など5つのイメージからなる画像を投影させ“時”をコラージュさせた空間を作ります。
活動の拠点を静岡県に移したことをきっかけに「ふじ・紙のアートミュージアム」において“魂の宿るところ-Where the soul is- ”展を発表する機会をいただき感謝しています。
フライヤー
フライヤー表(PDF)
フライヤー裏(PDF)
プロフィール
楡木令子 Reiko Nireki
静岡県東伊豆生まれ 静岡県在住
- 1995
- 国立ベルリン芸術大学彫刻学科M.A.修士課程修了/ベルリン
- 2000
- 平成12年度文化庁芸術家在外研修フィンランド派遣
- 2005
- 平成17年度文化庁新進芸術家海外留学制度ブラジル・サンパウロ派遣
- 2013
- Rhode Island School of Design講師 ロードアイランド州/アメリカ
主な活動
個展
- 1997
- 「魂の宿るところ-Where the soul is」(佐賀町エキジビットスペース/東京・Awagami Factory/徳島)
- 2000
- 「見えないものたちとの時間」 (表参道画廊/東京)
「Another Landscape 2001」(Galleria G/ヘルシンキ)
「back /ground / history」(ヘルシンキ大聖堂/ヘルシンキ)
「Another Landscape 2001」(表参道画廊/東京)
「Diary from my journey」(巷房/東京)
- 2003
- 「Another Landscape 2003」 (表参道画廊/東京)
「back / ground / history」 (C.A.P./芸術と計画会議/神戸)
- 2006
- 「back / ground / history-背景・台北・人的故事」(樹火記念紙文化基金館/台北市)
「back / ground / history」(国立台北芸術大学 関渡現代美術館/台北市)
- 2009
- 「クロノス」(双ギャラリーK3/東京)
- 2013
- 「The Wishing Tree-許願樹」(MOCA台北當代藝術館/台北市)
「Diary-Post Cards from Grass Mountain Château」(Gallery G.M.C./台北市)
- 2015
- 「The Wishing Tree許願樹 」(双ギャラリー/東京)
- 2016
- 「Another Landscape 2016 」(巷房/東京)
- 2018
- 「魂の宿るところ 」展(寄井座・酒蔵・小野さくら野舞台/神山町/徳島)
「流木之旅」(Grass Mountain Chateau/台北/台湾)
- 2019
- 「魂の宿るところ-Ⅲ」(阿波十郎兵衛屋敷/徳島)
その他の活動
- 2000
- 「手で見る彫刻展」(秋田市立千秋美術館/秋田)
- 2001
- International Artists Workshop in Kerala企画(ケララ州/インド)
- 2003-04
- 第1回「Both Sides-不二」 日本-フィンランド現代美術展企画
(Espoo City Museum of Galleria Otso/フィンランド)
- 2004
- IAPMA The 16th.International Paper Art Congress in Jeonju(全州/韓国)
第2回「Both Sides-不二」日本-フィンランド現代美術展企画(C.A.P./芸術と計画会議/神戸)
- 2004-05
- 「なずなの花」展(佐谷画廊自宅/東京)
- 2005
- プロジェクト「back/ground/history」(サンパウロ/ブラジル)
文化庁芸術家在外研修選抜展 「Domani・明日」展(東郷青児美術館/東京)
日本―フィンランド文化交流展「森と木のプロジェクト―Three Trees」企画
(阿波和紙伝統残業会館・神山町アーティスト・イン・レジデンス/徳島)
- 2011
- 「The Golden Forest」展(ヘルシンキ市立美術館/フィンランド)
- 2012
- モニュメント「平和の灯」制作(真言宗東林院/徳島)
「Another Landscape 2012」(碧い石見の芸術祭2012/島根)
- 2015
- 「プロジェクト硄グリフ」企画(アート千代田3331佐賀町アーカイヴ/東京)
- 2018
- 「魂の宿るところ-Ⅱ」公演(小野さくら野舞台/徳島)
- 2019
- 「魂の宿るところ-Ⅲ」公演(阿波十郎兵衛屋敷/徳島)
アーティスト・イン・レジデンスプログラム
- 1998
- Mecklenburgisches Künstlerhaus Schloss Plueschowメックレンブルグ州/ドイツ
- 1999
- Künstlerhauser Worpswede/ニーダーザクセン州/ドイツ
- 2000-01
- Cable Factory International Artist-in Residence Program/ヘルシンキ/フィンランド
- 2001
- Loviisa Guest Artist Studio/ロヴィーサ/フィンランド
The Aland Archipelago Guest Artist Studio/アーキペラゴ/フィンランド
Taipei National University of Fine Arts/台北市/台湾
- 2011
- Helsinki International Artist-in Residence Program Suomenlinna/ヘルシンキ/フィンランド
- 2013
- 台北市文化局 草山國際芸術村/台北市/台湾/
Grass Mountain Château International Artist-in Residence Program Taipei
- 2018
- KAIR/神山アーティスト・イン・レジデンスプログラム/神山町/徳島
台北市文化局 草山國際芸術村/台北市/台湾/
Grass Mountain Chateau International Artist-in Residence Program Taipei
特別講座
アーティストトーク 1月16日(日)13:00〜14:00 *無料
申込不要(新型コロナウイルス感染症の影響に伴い変更する場合はHP・facebookにてご案内をいたします。ご確認のうえお越しください。)
開催情報
- 開催期間
- 2022年 1月4日(火)〜3月21日(月祝)
- 開館時間
- 10:00〜18:00
- 休館日
- 1月17日(月)、2月14日(月)〜17日(木)、3月14日(月)・15日(火)*ロゼシアター休館日を休館いたします。
- 観覧料
- 無料
- 主催
- 富士市
- 主管
- 一般社団法人富士芸術村
*最新情報は、当ウェブサイト・facebookをご参照ください。