Vol.02
HIROSE MAMORU EXHIBITION
2017年2月23日(木)~5月28日(日)
広瀬氏は平穏な生活の一コマを取り上げた作品を作り続けている。穏やかな作品は日々の生活を大切に過ごしている姿がうかがえる。
学生時代から木彫彫刻を中心に制作していたが、作品に満足がいかず試行錯誤を繰り返していた。そんなある日、木彫のひび割れを直す木屎(こくそ)に魅力を感じる。木屎は木彫のひび割れを埋める為に細かい木屑を漆で練ったものだ。いつか木屎を生かした作品を作ってみたいと思うようになる。
直向きに制作する日々、親戚から送られてきた農作物を入れたダンボール箱に興味を持ち、それをきっかけにダンボールと木屎を使った作品を作ろうと模索し始める。
彫刻の素材を木から紙に換えたことにより、今までの迷いも消え、制作に取り組んだ。その成果は人物や犬などの彫刻を観ると解る。
広瀬氏の彫刻は家族と愛犬「ハク」との生活を記録するかのように表現され、さりげない日常を過ごせる大切さを私たちに思い起こさせてくれる作品である。